機内でだらだら見ていたのでその感想まとめ。
アナウンスでいったん中断されるのは仕方ないけど、終わって再開した直後にまた別言語で中断されるとちゅらい。
正直じっくり観られる環境ではなかったため、感想も殴り書きになってしまうが仕方ない。特に音声面はひどかった。
スパイダーマン：スパイダーバース
いわばお祭り映画。
「2代目スパイダーマンの誕生」「スパイダーマン同士のクロスオーバー作品」を同時に実現しようとするとこうなる。
「スパイダーマンは、自身の努力次第で回避できたかもしれない叔父の死を経験する」 という宿命じみたシーン、精神的な成長による能力の覚醒、仲間との別れ等々、お約束をきっちり踏襲してるあたりとてもよい。
各作品のスパイダーマンのキャラと空気感が、コミックチックにしっかり表現分けされていたのがたぶん最大の特徴。
エスケープ・ルーム
まさしく脱出ゲーム。死に追い立てられる中で謎解きをしていく緊張感をしっかり表現していた。謎そのものも脈絡なく出てくる理不尽なタイプではなく、参加者に紐づけられていたり部屋のテーマに合わせたものだったりとよく練られていた印象。クリア後、脱出後、後日談のどれもがきちんとお約束を踏まえた内容だったのもよき。
ただ、一部雑な部分が見えなくもない。時間切れのガバガバさとか、外部からの持ち込み品への対処とか、奪い合いの部屋とか。しかしその辺りの「原典へのリスペクトのない二次創作」風の味付けが作為的なものだと考えてみると、これはインシテミルを思い出すやつで非常においしい。
アリー/スター誕生
この手の映画は映画館でないとあまり意味がない、と個人的には思っていたけど、結局行くタイミングがなかったのでここで観てしまった。
非リア充にはあんまり刺さらんな……という小並感。アリーのこのムーブはステージに上がってちょっと名前が出回り始めた頃にネットで叩かれまくってただろうなあ、とかそういう。
あとは全体的に説明を端折り気味だった。登場人物の気持ちを唐突に投げつけてきてそれっきりとか、最後のガレージの重大なシーンの分かりにくさとか。作りこみすぎた結果、視聴者の理解できるラインが分からなくなってしまったような印象を受けた。
よくできていたけど、なんとなくどっちつかずな感じ。歌詞を理解できていたらもうちょっと没入できたのかもしれない。
成功の物語と破滅の物語を交差させたうえで同時進行させたという見方をすると、まあこのストーリーをよくぞ着地まで持っていったな、とも思う。そういう意味ではかなり面白かった。
ファースト・マン
一般的にニール・アームストロングと言えば人類の夢と科学の進歩の象徴として語られる人物だが、この作品では正反対に、死と家族愛に向き合う姿をメインに描いていた。
そういう意味では新鮮だったが、宇宙飛行士という職業について回る代償を丁寧にまざまざと見せつけられて非常にキツかった。あれだけの才能と努力が積み重なってできた存在が、ほんの一瞬で無に帰す。傍から見れば国と人と金を溶かし続ける狂気の沙汰で、途中の計画中止を求めるデモ？のシーンも納得せざるを得ない。それでも「月」というロマンを、人類史どころか星の歴史に刻まれる偉業を押し留めるには足りなかった。
最初から最後まで、アームストロング船長の静かな熱量を表し続けた作品だった。今回観た中では一番好き。
運び屋
時間がなくて前半だけ。ボスに呼ばれて本拠地でにゃんにゃんするあたりまで。
観る前の陰鬱そうなイメージとは真逆のストーリーで、方向性はむしろなろう系の人生大逆転モノと言っていい。
一部シーンで出てくる英語字幕を読むのが結構つらい。ちょっと表示が短すぎた……。
この後どう〆るのか、が一番重要な部分なのにそこを見損ねたのはかなしみ。トランジット以降の機体が古くて小さいタイプだったせいか、席にディスプレイついてなかった誤算。
移動都市／モータル・エンジン
時間はあったが15分だけ。タイトル出たところでストップ。
映像がすげえ！ という触れ込みと同時に、ストーリーはアレ、という話も聞いていたのでそこまで。
正直映画館じゃないと映像がすげえ感はわからないやつだったので、ここで観たのは失敗だった。
最後まで観たらしい家族に感想を聞いたところ、「ストーリーは全部詰めこもうとしてとっちらかっていた」「都市同士の戦いは見ごたえアリ」「ターミネーターが人の心を取り戻した」だった。
以上、ざっくりとした感想殴り書き。
日数経ってから書いているので視聴直後の感想はだいぶ抜けちゃってるのが惜しい。また機会あったらその場で感想まとめておこう。
次は来月初めにゴジラを観に行く予定。
