クリアしていない身で書くのはおこがましいってレベルじゃない気もするが、ガルーダの時点でDPS不足に陥って色々調べた結果を今さらながらまとめておく。実際のギミック等に関してはエアプ部分もあるが、理屈そのものは正しいはず。
ただ5.0でめちゃくちゃ調整入るはずなので、数字はあまり参考にならなくなるかも。
「要求DPS」の意味を考える
まず初手から矛盾するようなことを書くが、ネット上であちこちの経験談を漁っても「蛮神フェーズのDPSに意味はない」と述べられている。
これはおおまかに、「雑魚盛り」と「DPSチェック」の二点で説明できる。
雑魚盛り
前者はあまり重要ではないが一応触れておく。
つまりはパイの取り合いの話である。
シグマ1層をイメージするとわかりやすい。あの層でPerf100を狙おうと思ったら、煙突前の雑魚沸きフェーズを独り占めさせてもらうのが最適解になる。(ここでは関係ないが、自分が「範囲で焼ける雑魚湧き」のある層で火力詰めする気にならない理由はこれ)
絶アルテマでいえば、羽根にバフやゲージ、範囲アビを取っておいて全力を出すのが最大限に数字を盛る方法になる(楔とかジェイルとかも一応)。そんなことをすれば当然PT全体の回しが狂うし、みんながみんな同じようなことをして雑魚でバースト、というムーブができるほど羽根は固くないので、一瞬で溶けてしまい結局ほぼ盛れない。通しDPSはむしろ落ちかねない。そして後述の火力調整の話にも絡む。
ちなみにPTDPSを考えるなら、雑魚処理は単体から範囲に変えた際のコスパがいいジョブが担当すべきである。例えば、ガルの羽根湧き1回目(合計6体)であれば、召喚はルインガ(威力120)→トライバンド(威力70x6)に変更で1GCDあたり威力300増える。忍者は旋風刃コンボ(平均威力230)→血花五月雨(威力110x6)に変更で1GCDあたり430増える(耐性ダウンとか特性とかトランスとかはとりあえず無視)。召喚が範囲焼きにおいて最強なのはよく言われる通りだが、火力の大半がアビリティ依存なので、実は無理にGCDを使って範囲攻撃しても火力の伸びはあまりよくない。GCD消費での範囲焼きはより効率よく火力が伸びるジョブに任せて、召喚自身のGCDはボス殴りに使ったほうがPTDPSは増える。にもかかわらずGCD消費して範囲焼きしようとする(=パイを取り合おうとする)行為こそが、範囲盛りと表現されるようなPT全体に対するマイナス行動と言える。(もちろん雑魚処理にかかる時間が増えることによりマイナスが発生する場合もある。羽根なら処理が遅すぎれば睡眠を食らうし、普通の雑魚であればタンクが殴られて余計なヒールが必要になる。これはあくまで火力効率と算数の話)
DPSチェック
ごちゃごちゃ書いたが以上はあくまでおまけの話。本題は後者の「DPSチェック」である。というより「DPSチェックがないに等しいこと」である。
パッチ4.5の現状、蛮神フェーズにおけるDPSチェックは非常に緩い。おそらく8人の平均Perfが青程度あれば十分越えられるレベル。緑程度でもあっても、しっかり打ち合わせしてスキル回しのトレースを踏まえれば越えられうると思う。(まあそこまでやる熱意があるなら緑に留まっていないとも思うが)
代わりにアルテマフェーズの乱撃以降のチェックはかなりきついらしいが、玉の取り方で若干時間を稼げるというのもあって、そこはひとまず置いておく。
DPSチェックは緩いが、逆にギミックはかなり忙しない。フェーズごとの戦闘時間も短い。つまり、各フェーズとも満足にバーストできるタイミングが少ない。というかほぼ開幕しかない。
よって、「(しっかり開幕のバーストで火力を出せば)DPSチェックは非常に緩い」が正確な表現になる。
そして、ここで問題になるのが、蛮神フェーズのフェーズ移行は時間依存ではなく体力依存である点。
そのため、次のフェーズの開幕でバーストするためには、各フェーズの時間切れギリギリまで粘ってアビのリキャスト時間を稼ぐ、という小技が必要になる。
Q. どうやってギリギリまで粘るのか?
A. 早いうちにできるだけ削っておいて、最後に手加減して調整する。
つまりこれは、雑魚フェーズという小さなパイでなく、ボス本体という大きなパイの取り合いの話である。
よって、パイを譲って火力調整役になると破滅的な通しDPSが現れる。
また同時に、「どれだけ火力が高いPTでも最終的に時間調整を挟むため、フェーズ全体のPTDPSはほぼ帳尻が合う」という結果になる。
まとめ
Perf帯ごとの平均値の和を出せば当然PTDPSに差は出るが、各PTの内訳をみれば合計値が同程度になるようなPerf構成のはず。(敵の体力が固定かつ戦闘時間がほぼ一定になる以上、当然ではあるが。)
そして戦闘時間が短い分、工夫の余地がほぼ残っていない。つまり上限が低い。
以上より、各蛮神フェーズでのDPSは、
- Perfとの相関は弱い(当然ないわけではない。しかし零式よりは圧倒的に弱い)
- PTDPSによって上限がある(周りが優秀すぎると上げる余地がなくなる)
- ギミックの処理方法等に左右されやすい(戦闘時間が短い分影響が大きい)
具体的に文章で書くなら、
- ○○以上の数字は出してほしい、みたいな最低ラインはある
- ××以上の数字を出すのは難しい、みたいな事実上の天井もある
- 天井を超えたからと言ってすごい、というわけでもない(=PTとしての上限がある以上、一定以上の頑張りは無意味だし、むしろそれは不当な範囲盛りの結果と見られる)
という扱いになる。
各ジョブにおいて目安となる数字が分かれば、時間切れに直面した固定内での、ざっくりとした方針が定められる。
要求DPSを算出する
もちろんLogsに頼る。
この先しばらくこまごまとした話が続くので、結局どんだけ出せばいいねん、という方は下の方に貼ってある表までとばすヨロシ。
まずPerfとの相関を見るために、各Perf帯のプレイヤーがどんな数字を出しているのかを確認したい。
クリアに直結しない範囲盛りの影響を省きたいので、重要なのはフェーズごとの対ボスDPS。
- 絶アルテマの統計を開く
- 与ダメージをボスへのダメージに変更
- DPSを全ジョブに変更
- 75thパーセンタイルを調べたいPerfに変更
- スコアの総計を1秒当たりのダメージ総計に変更
これで各Perf帯における、ジョブごとの対ボスDPSが分かる。
次に、それらの対ボスDPSを出しているプレイヤーの実際のログを見たいので、
これで対ボスDPSが高いプレイヤーのランキングが見られる。
ここで各Perf帯ごとのDPS数値と近いログを選択したうえで、フェーズと敵を指定する必要がある。
- 戦闘ログを開く
- 「与ダメージ」タブを選ぶ
- All PhasesをGarudaに変更、All Enemiesをガルーダに変更
これで各プレイヤーのガルーダ本体へのDPSが見られる。
これを繰り返していけば、各Perf帯、各ジョブ、各フェーズでの対ボスDPSのデータを把握できる。
ざっくりPerf80(紫)60(青)緑(40)の3ケースについて、固定の8ジョブ全員分、三蛮神+アルテマの4フェーズを、N増しのために5つほど回収するとする。
その場合、3*8*4*5で480データ見る必要がある。
前述の火力調整役の話に加え、2分シナジーを次フェーズ開幕までキープしているか否か、羽根での範囲盛りに躍起になっているか否か、楔をがっつり殴っているか否か、ジェイルに火力を残しているか否か、そもそもPTとして火力調整しているか否か、さらにMTやヒラならタイタンでのスタンスON/OFFやヒール負担の割合、そもそもエラプなど負担のかかる処理をどのロールが担当するかなどの要素も含まれるため、とにかくぶれが出る。特にヒラの低Perfは大抵蘇生連打やタコ焼き大量発生で低下しているログなので、通しのPerfと中の人の腕が近くなるような外的要因を極力排したデータを選ぼうとするとログの確認数は数倍になる。
あほくさいので全部やるのはおすすめしない。
しかしガルで火力不足とかいうどこの経験談でも全く見かけない結果に衝撃を受けていたため、実際に各Perf帯のログを漁り脳を殺してデータ化した。
結果は以下 。
前述の通り、PTDPSの欄はほぼ無意味なので無視でよい。あえて言うならば、このPTDPSは実際の要求PTDPSよりだいぶ高いので、その差を参考に補正をかけて個人DPSの最低要求ラインを算出できる。例えばイフでの実際の要求PTDPSは28500程度であり、1500~2000ほどオーバーしているため、この表の数字よりも一人あたり150~250程度低い数字がおおよその最低要求ラインになると考えられる。
対ボスのみのDPSで比較すると、通しのPerfと各フェーズでのDPSの相関はかなり弱い。というかガルイフあたりは逆転しているのもザラ。よって「3つのPerf帯で5データずつとった結果」というより「Perf関係なく全部で15データとった結果」と捉えるくらいの方がよさげ。
アルテマフェーズだけは火力調整が必要になりづらい(+そもそも調整しても戦闘時間全体に対する比率が少ない)のもあって、最終的なPerfとの相関が割ときれいに出ている、つまりPSと火力(=Perf)が直結しやすい。(それでもPTDPSが高すぎれば下げることになるので、かかっているバイアスは出る杭が打たれる方向。ただし乱撃への移行タイミングを気にせずとも殴りきれるレベルのPTだと無関係になる)
ただ実際のところ、自分の数字がこの数字よりも高くなる・低くなる要素をきちんと答えられるならあまり問題はないと思う。
例えば、ガルーダ時間切れで詰まっていたころの自分の対ボスDPSはこの紫・緑のラインと平均値がほぼぴったり同じ。上下の振れ幅も最大で350とタンク並みに小さい。
これはDPSが上がる要素として
- 分母がパッチ4.3~4.5のデータすべてのため、平均に比べると装備や消耗品の面で有利(ギムリト&EW、飯)
- PTDPSが低いため、最後までほぼ火力調整せず全力で殴り続けられる
- 連環とエギの加護をイフ開幕に持ち越していない(ただしタイミングは合っていないので影響は少ない)
DPSが下がる要素として、
- 占忍赤ではなく白侍召のためシナジーが弱い(占や赤の採用は少ないと思うが一応)
- 薬を割っていない(割っているのはごく一部だけとは思うが一応)
- 自前のアビを持ち越している(サイト、スパイン、ドラゴンダイブ)
- 最後のジャンプ+ミラージュを消化できていない(ただし開幕の回しをゲイル⇒ヘヴィ⇒ジャンプに変更してからは間に合うようになった)
- PTDPSが低いため、2回目の羽根処理で範囲WSを余計に打たされている&ナースが1発減っている(回しを変更してからはry)
DPSの振れ幅が小さくなる要素として、
- スキル回しがほぼ完全に固定できている
- 竜騎士はそもそも振れ幅が小さいジョブ(Procなし、クリ確あり)
こんなところ。
この数値よりも大きく上になるのは、そういう目的で挑戦しないと難しい。そのため、自分の数値と大きく差がある場合は大抵下方向に差が出ているはず。差が出る理由を説明できないならちょっとまずいと考えたほうがいいだろう。
以上をまとめると、
- 蛮神フェーズのDPSチェックはほぼないに等しい
- 詰まっている場合、表の数値と比較すれば誰に伸びしろがあるか分かる
- 特に蛮神フェーズではDPSの天井が低い(=大きくキャリーしづらい)ため、伸びしろのある人にきちんと伸ばしてもらう必要がある
つまり要求ラインは高くない(おそらくPT平均で青程度)が、灰色の出荷は難しいというのが個人的な結論。例えば橙4灰4なら平均青と言えなくもないが、たぶんこの内訳だと厳しい。
(おまけで言うと、なんとかして灰色を出荷したければギミック面で荷物を持ってあげるのがきっと早い。そもそもほぼ荷物のないメレーが灰色だったら解散しよう)
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ちなみに、「大きなパイの取り合い」は零式でも見られる。
早いPTが9分程度で終わる層だと、高DPSの出せる8人がそろった場合に薬まで乗る最後のフルバーストの前に終わってしまう(言ってみればパイを食べきってしまう)。そのため、若干火力の低いプレイヤーを混ぜることでパイの残量を確保し、最後のフルバーストまできっちり殴りきったところで倒しきるのが個人DPS最大化のための戦術となる。(なおアルファ4層後半で一時期ピュア構成がTAトップになっていたのはおそらくこれと似た理由。あの時期はバースト回数が減るならピュアで殴りきったほうが早い、というバランスだったんだろう。平均ILによってTA最適構成は変化するわけだ。)
つまり半端な高火力PTはバーストが減る分Perfが下がる。しかしトップのTA勢はそもそもバースト外の時間が減っていくため、逆にPerfは上がっていく。LBゲーと化した時期のTAは知らないけど、コンテンツの想定クリアタイムによってはこんな事態が起きる。
アルファ4層後半で早めの時期に火力詰めをした際、まさしくこの半端な高火力PTみたいな事態が起きて、9分バースト直前で削りきってしまったためにPerfは紫真ん中程度に留まった一方、タイムは当時のTAランキング17位とかになった。近接LB打たないとかシナジー最速回しとか打合せして2周目に挑んだが、全体的に芸人行動が増えすぎて2回目のクリアは拝めずに解散となったあたりは野良詰めパあるある。