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基本は自分用の備忘録

【鳴潮】Wuthering Waves CBT感想

2023/4/25~5/12のクローズドベータテストに参加したので感想。

一言で言えば戦闘をガチガチにした原神。
間に合わせの機械翻訳とボイス未実装ゆえにキャラクター性はイマイチつかめず。(NPCセリフも"缺少文本"だらけ)

原神まんまの今の各システムが許されるとしても、まだバランス調整やバグ取り含め課題の分量は多そうな感じ。CBT時点で比較するとZZZほどの完成度ではない。まああっちはあっちで根本的な部分に問題があったけど……。


基本的に比較対象は原神。

CBT版向けに調整されていそうな部分も込みで書く。
翻訳に関しては同社のパニグレで違和感薄い(数社からコンペで選んだ経緯があるらしい)とのことで、本サービスでは問題なさげと期待。

ざっくりまとめ

・気になったところ

  1. 彩度低めで陰鬱寄りのビジュアル
  2. キーコンフィグ固定・コントローラーNG(コントローラーは今後対応予定とアナウンスあり)
  3. 戦闘以外のあらゆるシステム面が原神ベースすぎる(分かりやすいようベースを寄せつつ別の戦闘体験を提示している、と言えなくもない)
  4. 無限に音骸厳選できてしまって終わりがない
  5. 武器強化のバランスがやたらえぐい

・好きだった or 面白かったところ

  1. 空中回避・壁走り・非戦闘時無限ダッシュ・便利アイテム枠の自動切換え等、探索でテンポを損なわないスムーズな挙動
  2. 回避の性能が高く自在に動かせて手触りのいいアクション
  3. 戦闘の「上手く動けている感」の演出が上手い
  4. グラフィックはクオリティのわりに負荷が高くない
  5. キャラグラの等身・解像度高め

よって、原神に以下のような不満を持っていたら乗り換えがおすすめできる。

  1. イベントのミニゲーム祭がくだらない
  2. ローテ押し付けるだけでアクション性の薄い戦闘がつまらない
  3. アニメ調に寄せ過ぎて子供っぽい
  4. 探索中のアクションが不自由

ちょっと過激な表現になっているのはお目こぼしください。
逆にこれらが気にならないのであれば、すでにボリュームがある・運営スタイルが確立されている・アップデート間隔が安定している・人がいる、などのつよい要素を持っている原神からわざわざ離れる必要はないと思う。

以下、全体の感想。
前提として、

  1. 入力デバイスはキーボード+マウス(G300)
  2. 主なプレイ経験はアクション系としては原神(初日~)・FF14(パッチ3.5~)、ソシャゲとしてはアークナイツ・FGO・ブルアカ、CBT経験としてはZZZ・幻塔・ブルプロ
  3. 共鳴レベル57、原点研究所最下層(深月螺旋相当の高難度)クリアまで。音匣は40個余った。合計プレイ時間はちょっとわからない。

キャラ・戦闘

キャラの入手システム

ほぼ原神そのまま。

  1. 石160かガチャ専用アイテムでガチャ1回
  2. キャラ武器闇鍋で、PUは星5が1人と星4が3人
  3. 星5キャラは90連天井(50%)、非PU星5が出たら次回天井は確定でPU星5
  4. 10連ごとに星4保証

凸のシステムが少し異なるため、凸用アイテムの「エアバンド」も排出される。詳細は後述。このため排出比率は原神と少し異なる。
なお本体未入手でも、2凸分のエアバンドで本体と交換できる。(ブルアカ方式)

エアバンドの出現比率的にこれを集めての限定キャラの本体交換はあまり現実的でなく、「完凸目当ての場合に2天井くらい減らせます」程度の仕様と言える。恒常キャラはちょっとずつすり抜けていって長く続ければ入手チャンスがあるかも、という感じ。とはいえ通常入手後に凸に使えば丸々1凸分のエアバンドが浮くわけで、気持ちの上では使いにくい。
個人的には、キャラの排出比率がエアバンドに取られる割合がまともな数値になるならアリ、CBTと同じならほぼ原神の下位互換の感覚。

なお今回のガチャ設定はCBT専用と記載があり、本サービスでは別システムになる可能性あり。(パニグレ方式がよかった、の意見をそこそこ見かけたのでそっちに寄るかも)

キャラの性能設定

各キャラ間の差異は①武器種、②属性、③各アクション、④キャラ固有メカニクス。ほぼ原神。
レア度での性能差は正直そこまでわからない。CBT時点では丹槿>片手剣キャラ>その他という印象だった。ただし忌炎は星5相応に少し優遇されてたように感じた。

武器種

5種類。片手剣、両手剣、増幅器(法器)、銃、拳。CBTのキャラプールでは拳は1人のみ。
全体的にスピーディだが、そこそこ武器差がある。ゲームシステムの都合上、通常の火力回しの最中でもシームレスに逆転反撃を取りやすい(≒短いモーションで連続攻撃する動きである)片手剣と拳が優遇の感覚。特に片手剣は表で殴り続けてDPSが落ちにくいような、個人でローテ完結するメカニクスを持っているものが多く特に優秀だった。(エフェクト過剰でなく敵の動きを見切りやすいという副次効果もあった)
おそらく一般的な両手剣(今回だと星4桃祈)はモーション遅め。星5忌炎は両手剣装備のはずがほとんど槍を使う詐欺キャラのためめちゃくちゃモーションは早かった。
増幅器はいずれもキャラチェンありき・スキル偏重の性能デザインになっている傾向で、火力を出す回しからとっさに逆転反撃に繋ぎにくい。また通常攻撃のヒット数が少なく、連打時の判定間隔も長め。代わりに溜め攻撃が連続ヒットする。
銃のみ逆転反撃不可で明らかに冷遇。裏から火力を出すタイプのモルトフィはまだしも、熾霞やアールトは出場時間もそこそこあって扱いにくかったはず。

属性

6種。表記ゆれもあり分かりにくいが、ざっくり炎、氷、雷、風に加えて主人公の光属性とボスの闇属性という感じ。(具体的には焦熱、凝縮、電導、気動、回折、支離)
エネミーは同属性攻撃に対してダメージ軽減の傾向。一部は完全に無効化。(原神のスライムみたいなイメージ)
元素反応の代わりに、属性が戦闘に関わる要素としてキャラチェン時の協奏エフェクトがある。詳しくは戦闘システムの項目で。

アクション

通常攻撃共鳴スキル(元素スキル)、共鳴解放(元素爆発)、連携スキル(ゲージ貯まるとキャラチェン時に自動発動)の4項目。連携スキルについては戦闘システムの項目で。
ちなみに通常攻撃長押しは"重撃"ではなく"溜め攻撃"。まあ表記ゆれで重撃になってるとこあったけど

キャラ固有メカニクス

原神で言う常時発動の天賦だが、主に通常攻撃関連の固有ギミックや派生が関わり、キャラ個別のアクション性に寄与する。
シンプルな例として「通常4段目 or 共鳴スキル or 連携スキルで1スタック、3スタック貯まると次の共鳴スキルが強化」みたいな感じ。

戦闘システム

原神のような緩い自動ターゲットのあるアクション。
3キャラ1チームでキャラチェンを繰り返して戦う。キャラチェン時の協奏エフェクトによって戦闘テンポがおおよそ決まっている。
原神と異なり、通常攻撃を主軸にしたコンボが火力のベースになる。モンハンのイメージが近いかも。ここで、逆転反撃(弾き)や回避反撃(ジャスト回避)を活かしてダメージを伸ばしていく。
また通常攻撃・スキル・爆発以外のアクティブなアクションとして音骸召喚がある。

協奏エフェクト

重要な要素は協奏エフェクトというバフ効果。元素反応に代わる戦闘の主軸。

共鳴爆発に使う共鳴エネルギーのほかに、通常攻撃含む全アクションで貯まる協奏エネルギーというゲージがある。これが上限まで貯まると、キャラを入れ替えた際に「変更後のキャラの連携スキル」&「変更前後の属性の組み合わせによる協奏エフェクト」が発動する。
協奏エフェクトによるバフ内容は「通常攻撃&溜め攻撃のダメージ+40%」などで、いずれも持続は12秒間。これゆえにこのゲームでは戦闘の基本単位が12秒で想定されていると思われる。(「交代中+20%、控えに入るとさらに+20%」のような、持続系のスキルor爆発投げてすぐ退場するサブアタ型に向いた効果もある)

編成

協奏エフェクトの効果が大きめのため、これを軸に考える。

すべての属性組み合わせで発動するので、効果は全部で15種。とはいえ3キャラ1チームである以上1戦闘で3種類しか発生させられないので、PTを組んだ時点で運用は固定できる。つまり戦闘中に考える要素はほぼない。(実は同属性でも発動するので協奏エフェクトはもう6種あるが、これらは追加ダメージだけでバフ効果がなく、実質存在しないものと考えるべき)
よって編成を考えるときは、①使いたいキャラの役割にあった協奏エフェクトを起こせる属性を確認、②それらの属性内で役割分担できるキャラを選ぶ、の順。

とはいえ12秒おきの交代時に毎回協奏エフェクトを発動させられるほど回転は良くないので、エフェクトなしで一瞬交代してスキルと音骸召喚だけ投げていく動きも挟まる。原神で言うQS編成のようなムーブ。

個人的には元素反応抜きで複数キャラを使う理由付けとして無理やりねじ込んだわりに、バランス調整しやすそうな上手い仕様だとは思う。強キャラ3人で組んでも、ダメージソースになるアクションが強化されないエフェクトしか起きない組み合わせだと微妙になる。
逆にエフェクト要員としてかみ合う1人を入れれば、残り2人の組み合わせが悪くてもPTとしては形になるというライン。(これはこれで、いわゆる「百合の間に挟まる男」のような状況に陥りうるので、キャラ推しがメインのプレイヤーからすると忸怩たる思いを抱える場面が出るかもしれない)

戦闘アクション

基本的には「12秒の出場中、キャラごとに火力の出るローテを繰り返す」という減点方式だが、そこから火力を伸ばす加点要素として逆転反撃と回避反撃がある。

逆転反撃はガードではなく攻撃で行うSEKIROの弾きのようなもの。タイミングを合わせて攻撃すると、敵の怯みとスタン耐久の大幅減少、特定ボスの特定アクションでは追加で特殊行動を引き起こせる。(頭を抱えてうずくまる、乗物から落ちるなど)
反撃タイミングは光る円で示されており、初見のモーションでも合わせることができる。棒立ちからそれだけ狙うなら非常に楽。とはいえ最大DPSを追うなら、通常攻撃のコンボ中に多少ディレイをかけてタイミングを合わせる or ストック式スキルをキープしておいて割り込み発動、とかのムーブが基本になるはず。

回避反撃はNieR:Automataのようなジャスト回避後の強化攻撃。回避時のエフェクトもなんかそれっぽい。ジャスト回避から通常攻撃に派生すると属性ダメージ付きの特殊攻撃になるとか、キャラ固有メカニクスのゲージが貯まるとか。
モーションを見て回避タイミングが分かりやすいものが多く、回避の性能の高さも相まって初見でもそれなりに狙える。が、ボスクラスだとほぼノーモーションで判定発生する攻撃もあり(あくまで一連のコンボであるということか?)、こちらはある程度戦って慣れる必要あり。攻撃判定の間隔が短すぎて回避反撃を入れる余裕もない、のようなモーションもある。(またジャスト回避でのディレイ中も制限時間のタイマーは通常通り進む。つまり殴れずにジャスト回避し続けるとどんどん時間をロスしていくので、そういう場面では攻撃範囲外に避けた方がいい)

この2つの要素が戦闘を骨太にしている。これらのおかげで回避を含めた「敵の動きを見て自分の行動を変えること」が火力に繋がるようになっている。
原神は中断耐性+回復かシールドで敵を無視して最適ローテを押し付けるのがDPS上では最適解(回避がDPSロスにならないメカニクスを持つのは放浪者くらい)なので、その点で鳴潮はまっとうにアクションゲーム

一方、すべてジャスト回避で殴り続けるより、多少棒立ちしてでも逆転反撃を狙った方が結果的に火力が出るくらいのバランス。そのため逆転反撃を取りにくいキャラはそれだけで評価が落ちるという調整の難しさがある。
その点から、良くも悪くも攻撃判定の持続が正義の側面がある。共鳴解放中の忌炎はその最たる例で、通常攻撃押しっぱなしでずっと判定発生しっぱなしに等しい脳死モードだった。(集敵+範囲火力がメインの性能なので単体DPSが高いわけではない、というあたりはバランスとっている感じ)

音骸召喚

各キャラで1体、モンスターを召喚するスキルを装備できる。聖遺物枠も兼ねるが、その点は後述。

として項を分けたものの、基本的にはできるだけCT毎に回してダメージ出力するだけの存在。
それぞれでCTが異なるうえに、発動時の硬直がないものから、数秒単位で変身してモーションが入るものまである。発動してしまえばキャラチェンしても持続するので、DPS的には「CTも硬直も長いものをキャラチェン直前に投げて即交代」が最大になる感触。これがキャラチェン不可だったら最悪のプレイフィールだったと思う。

共鳴スキル・共鳴爆発

仕様はほぼ原神と同じ。
違いは元素粒子のシステムでなく、自分で殴らないと共鳴エネルギーが貯まらない点。元素スティールや同属性キャラによって回転率劣悪のキャラを介護することはできない。
これはまあ単純にアクション部分でかなり脳のメモリを食う(&協奏エフェクトの存在)ゆえに、粒子のコントロールまで意識してキャラチェン管理をさせるのは重過ぎる、という意味では正しいとは思う。

なお共鳴爆発は発動時点で攻撃判定の位置を確定させるのに、実際に判定が発生するまでに長めのラグがあるモーションが多く、またゲーム性ゆえに敵がかなり動き回る。つまり尋常でなくスカしやすかった。これはさすがに改善されると思う。

育成

基本は原神と同じ。
キャラレベル、キャラスキル、武器、音骸(聖遺物)が成長要素。あとまあキャラ凸。

キャラ

突破などのシステムはほぼ同じ。フィールドボス素材、雑魚素材、採集素材使う感じ。

スキル

基本は原神だが、スキルツリーっぽいシステムが生えている。
基本は通常攻撃・共鳴スキル・共鳴解放・連携スキルの4枠を対応素材を使ってスキルレベル1から上げていくだけ。終盤で週ボス素材要求されるあたりまで同じ。
違いはスキルレベルを上げるごとにスキルツリー用の育成ポイントがもらえる&一定毎にキャラ固有メカニクス部分の性能も上がるという点。これにより、例えば通常攻撃を全く振らないキャラでも通常攻撃を上げる意味が出る。個人的にはうまい仕様だと思った。
なおこのスキルツリー部分で得られるのはほぼ攻撃力アップor属性ダメージアップだが、各キャラ2つだけスキル強化等の特殊なマスがある。「共鳴爆発発動時、HP一定以上ならダメージアップ」とか「敵へのデバフスタック持続時間が延長」のような感じ。

上でとばしたエアバンドのシステムについて

原神同様、本体+6体重ねの計7体で完凸。具体的には既所持のキャラを1体引く毎に対応エアバンド30がもらえて、完凸までにエアバンド180が必要ということ。
実際は1凸相当が4段階(エアバンド消費数2⇒3⇒5⇒20で合計30)に分かれており、正確にはトータルで24段階。20消費で解放されるのが原神の凸に近い大きな強化内容で、2~5消費の部分はちょっとしたダメージ強化(属性ダメージ+3%のような感じ)だけ。
20消費は6段階ともちゃんとした性能強化で、原神の天賦レベル+3のような枠はない。

この20消費部分の強化は数値的にはいずれも大きめで、2~5消費でのチリツモバフも含めると凸性能差は原神より大きい感じ。代わりに完凸で急にとびぬけるような変化ではない。
アクションが重めな分、救済措置として金で解決できるラインを高めに置くつもりなのかな、という印象。

武器

システムは原神と同じ。レア度での性能差も多分だいたい同じで、最高レアは根本的な基礎攻撃力が高いだけでなく独自のバフ性能もある。
ただしレベル上げ素材(魔鉱)が採集ではなく無音区(地脈)で入手する形に改悪されている
このせいで必要な素材量も金額もCBT時点ではかなり重かった。
あまりに重すぎて、ガチャの外れ枠の星3武器がメインのレベリング素材になっていた。この方向は良くない気が……。

星5武器の性能が一部異常なレベルだったが、おそらく小数点の記載ミス。
今回のテキスト全般の中でも武器の効果は特に翻訳が怪しい部分で、どういう挙動を指すのか推測もしづらいようなものがいくつかあった。

音骸

音骸の聖遺物としての側面。
入手がフィールドの敵撃破時の確率ドロップなので聖遺物とは少し前提が異なる。詳しくはオープンワールドの項。

ハーモニー(セット効果)

原神同様に複数個でセット効果が発生するが、特定の音骸 A+B+C の3体の組み合わせで効果発生、それにもう1体加えて A+B+C+D でさらに別効果発生、そのうちの2体と別の1体を合わせて A+B+E でまた別効果発生、のような無駄の出ない構成が作れる。(CBT時点では3つ目の効果でA+E+Fの3体を要求され、同時に3種のバフが発生させられない属性があったりした。設定ミス?)
新規のエネミー追加でどんどんセット効果が増やせる形式のため、今後の拡張性は優秀。
一方、組み合わせがガチガチに固定されるため、ビルドの幅のようなものはしばらくは薄いままになりそう。

音骸スキル設定(主音)

メインOPがステータスに反映されるのは、音骸召喚のスキルにセットしたもの(=主音)だけ
つまりメインOPの厳選は1体分だけでよい。
代わりにトータルのステータス量が低くなるので厳選での伸びがよくなり、サブOPの厳選地獄になる。(ただし攻撃力と属性ダメージは凸とスキルツリーでそこそこ稼げる)
メインOPは原神で言う実数系(攻撃/防御/HP/熟知)以外の全種が出る。一応、属性ダメージ追加系は音骸ごとに対応するものしか出ないようにはなっていた。たぶん。

音骸の育成

原神と異なり、不要な音骸をレベル上げに使用できない。無音区(地脈)で入手する専用の強化素材のみ使用可能。
初期はサブOPなしで、レベル5毎にサブOPが2つずつ付く。最高レアではレベル20上限のため、全部で8回のチャンスがある。(トータルでは初期3OPの聖遺物と同じということ)
レベル最大になると最適化が行えるようになる。最適化には育成したい音骸と同レア度かつ同種の音骸を使用する。最適化を行うと、追加でOPが1つ付く。このOPは完全にランダムで、最適化のたびに変化する。

つまり、音骸の厳選は下記のような過程になる。

  1. 入手時点でメインOP厳選(主音に使うボス級のみ)
  2. レベル10まで上げてサブOPの内容厳選
  3. レベル20まで上げてサブOPの伸び厳選
  4. 最適化で追加OPの内容厳選(ここは何度でもやり直せる)

聖遺物に比べハードルが高いように見えるが、音骸の入手自体はスタミナを消費しないため、上記厳選作業でスタミナを要求されるのはレベリング素材のみ
そういう意味では原神より優しい。

この仕様はまたゲームの根本に対して別の問題を引き起こすがそれは後述。

なお、最適化に使えないような低レアの音骸は捨てることもできず使い道もなくただ所持欄を圧迫するだけだった。DiscordのCBTチャンネル見るに、やる気勢は上限いっぱいになってむりやり最適化で減らしていたっぽい。
ここはまあ改善されるでしょう。

オープンワールド

フィールドコンテンツ全般について。

マップ全体

神像相当のワープポイント到達でマップ表示開放されるのは同じ。
通常ワープと神像ワープの見分けやデイリークエストのアイコンなど、一部視認性に難ありの部分はあるがおおむね問題なし。

世界観的には全部で6国扱う予定のようだが、現状のフィールドの雰囲気からすると6国を作り分けられそうになさそうのが怪しいポイント。
今回の舞台だった皇龍はまず間違いなく中国モチーフだが、メインの街の雰囲気と登場人物の名前程度しかそれを感じられなかった。街の外に出るとそれを意識した描写を見受けられず、本場の中国でこのレベルだと今後も代わり映えのないマップが実装されていくことになりそうだな、という印象。

またアートワークの凝りがほぼ感じられない。エルデンリングや原神のような、そこらを歩いてるだけでしれっと印象的な風景が目に入ってくる作りではない。
唯一いいと思ったのは燎原の炎騎の出現するエリア。「過去に壊滅しながらも強敵を封印した部隊の残留思念により熱を発する花が一面に広がる」というバックグラウンドと、情景の描写の仕方、見かけの綺麗さ、それらに対して実際は崩れたビルなどのオブジェクト上を渡らないとゲージが貯まってすぐスリップダメージが入りだすような危険地域、という取り合わせはフィールドを歩きまわる3Dゲームならではであり、よく練られていたと思う。

音骸

フィールドで狩りをして厳選する対象としての音骸について。

前提として、音骸はノーマル級、エリート級、ロード級、カラミティ級の4分類がある。ノーマルは一般的な雑魚、エリートは明らかに強めの雑魚(エリート入りの戦闘はノーマルのみとはちょっとBGMが変わる)、ロードはフィールドボス、カラミティは週ボス、くらいの感じ。

鳴域デバイス

音骸の入手システムは鳴域デバイスという要素だけに紐づいている。
鳴域デバイスは言ってしまえば音骸図鑑で、入手したことがあるか、レベルいくつまで育てたことがあるか、出現位置のマップ表示(原神と同じで次のエネミーに誘導する形)、の3要素を持つ。「新規音骸入手」「各音骸の到達した最大レベル」の2つを経験値として鳴域デバイス自体のレベルが上がっていき、エネミー撃破時の音骸ドロップ率と、ドロップした音骸が高い方のレアリティになる確率が上昇していく。また一定レベルごとにレア度の上限が上がっていく。
今回はデバイスレベル32まで上げて、ノーマルはドロ34%レア100%、エリートはドロ54%レア100%、ロードとカラミティはドロ80%レア55%。確かレベル30でレア度5の音骸が落ちるようになったはず。
ロードとカラミティは序盤非常に落ちにくく、レベル上昇でどんどん確率が跳ね上がって追い上げていく感じ。

なお、鳴域デバイスのみに紐づく=敵のレベルに依存しない。つまり鳴域ランク(世界ランク)が上がって敵が強くなっても音骸のドロップ率には影響しない。低レベルのうちに鳴域デバイスのレベルをできるだけ上げて高レアのドロップ率を稼ぎ、厳選用の素体集めをしておくのが大正義。特にボスはメインOPの厳選でも使うために要求数が多いうえ、あからさまに硬くなって要求時間が跳ね上がるのでなおさら影響が大きい。
この要素は効率ムーブが強すぎて最悪寄りの仕様だと思う。敵のレベルで補正かけるべき。

厳選

前述の通り、音骸自体はスタミナ消費なしで入手できるため、厳選作業の律速段階は経験値部分。これは無音区(地脈)を延々回り続けて解決することになる。

問題は音骸自体は無限に掘れる点。フィールドでリポップはしない(要12時間+日付変更?)ので、時間の許す限りマルチプレイで狩り尽くしていくことになる。
マルチをしない場合でも、フィールドボスは無限にリポップするので永遠に厳選し続けられる。
つまりあまりにも時間拘束がえげつないニートゲー。中国はこういう無限にやれるゲームNGなんじゃなかったっけ……?

まあマルチが有効なフィールドコンテンツ、という意味ではそういうのがやりたい層には受けると思う。MMOの方が合っていそうだけど。

探索

探索アクション

基本的に原神と比べれば優れている。放浪者のような垂直上昇・平行移動のみ不可。
おおまかな有利点は4つ。

1つ目は空中回避
ジャンプ中や滑空中、回避ボタンで好きな方向に短距離移動できる。1回使うと着地するまで使用不可。少し高度が上がるので、小さい鼠返しは後述の壁走り併用で乗り越えられる。
感覚としては万葉と魈のスキルの複合のような感じ。

2つ目は壁走り
原神同様の登攀に加えて、壁登り状態でダッシュボタン、あるいはダッシュ状態で壁登り状態に入ると、そのまま走って壁を登っていく。高い壁でも短時間で乗り越えられる。途中でスタミナが尽きるとそのまま落下する。(このゲームの落下ダメージは発生ラインもダメージ量もかなり緩く、ほぼ意識しなくていい)
かなり快適。ただ、1~2mならまだしもスタミナが尽きるまで数十mダッシュし続けられるので、見た目はかなり無理がある感じ。

3つ目はダッシュのスタミナ消費なし
敵のヘイトを取らない限り、ダッシュはスタミナ消費がなく無限に走り続けられる。会敵を避けることにちゃんとメリットがあり、この仕様は素晴らしいと思う。なんでこれがスタンダードじゃないんだ?
このおかげでフィールドを駆け回るのに夜蘭放浪者固定のような縛りがない。3人PTなのでそういうのがないのは素晴らしい。


4つ目は便利アイテムの自動切換え
便利アイテム枠には6スロットあり、今回だとTabでリングを出して切り替える形だった。
が、実際に使うのはスキャン(元素視覚)、鉤縄(クローバーマーク)、アイテム保持装置(ちょっと独特)の3つで、後ろ2つは近くによると自動で切り替わる仕様。つまり基本はスキャン固定で問題なかった。
原神は毎度世界任務で専用アイテムを登録させてコンパスやら飯やらを使わせないようにしてくる枠。幻塔がたしか3枠くらい持てるが実際はもっと使う上に切り替えがすさまじく面倒だったような。


探索全般バランス

宝箱がすさまじく多い。今回はVer1.0時点のモンド+璃月程度の広さがあったが、宝箱はたぶん倍くらいあった。
高低差はあっても地下構造はないシンプルなマップという意味でもモンド璃月のイメージで探しやすい、という以上に個数が多すぎた。

音匣(神の瞳)が見つけやすい。同じくミニマップに出るうえ、複雑なギミックと連携していないためサクッと取りに行けた。ミニマップに表示された瞬間に小さくSEが鳴るというところまではやってなかった(特許とってそう)が、ある程度近づくと独特のSEが聞こえだすのでこの建物の中だな、とかは分かる。

サブクエストが見つけにくすぎる。いつの間にか続編のサブクエが出現している。任務一覧にも全体マップにも表示は出ず、偶然現地でミニマップに映ったのを見逃さないことが求められる。発生条件も謎で、長くプレイしているうちに偶然見つけるスタイルを想定していそうな感じ。それたぶん前回の話覚えてなくない?
阿索も皇龍ナショジオもたぶん途中で終わっちゃった。特に阿索の方は失恋?したあと雲閃のボスエリアまで近づいてたりで結構危なっかしい雰囲気だったので気になってたけど……。

その他

UI

大幅なブラッシュアップが必要不可欠
特にスマホの方の操作性はそこそこ劣悪。単純にアクションのボタン数が多いうえに配置が洗練されていない。
あとはキャラチェンすると元の配置に関係なく位置が入れ替わる(ABCの3人チームで、表にAが出ていると控えはBCの順、キャラをA⇒Cと交代すると控えはBAの順、C⇒Bと交代でCAの順、B⇒Aと交代して1巡するとCBの順)というスマホ原神を下回る最悪のシステムだった。出場中キャラだけグレーアウトさせるっていう簡単で見やすいやり方ができないのはなぜ?

そのほか、協奏エネルギーが貯まると控えのキャラアイコンが光りだして控えのキャラの状況が見づらくなるとか。控えの共鳴爆発貯まってたらチェックマークがつく仕様にしたのも謎。
バッグから武器や音骸の強化ができず、必ずキャラ一覧からアクセスする必要がある、も問題。
音骸強化時の一覧性もひどかった。
合成アイテムの分類分けも欲しかった。(これは最悪の使用感のまま2年半経っても改善してない原神よりはマシ)
強化関連の確認内容・表示位置・選択方法なども全般的に直観的でなかった。

とまあボロクソに書いたけど、パニグレの戦闘UIは自由度の高い調整機能があっておおむね評判良好のようなので、そのあたりは「現時点ではマズい」だけとは思われる。

あとなぜかメニュー画面は完全停止ではなく超スローモーションという謎仕様だった。メニュー開いていても長時間放りっぱなしにしてると殴り殺されていた、が起こりうる。ボス戦中に蘇生使うのとかは結構忙しい。

ストーリー

正直大筋しかわからなかった。今回時点では翻訳が……。
大災厄(悲鳴)以降の百数十年の歴史をそれなりに用意しているようで、おそらく正式版ではしっかり組み上げられたSFファンタジーが楽しめるとは思う。が、これ6国またぐレベルの話になるか?とは。皇龍1国だけで完結しそうな程度の規模しかないような。
あと今回で気づいたけど、戦闘ボイスの価値は思っていたよりずっと大きい。

コンテンツ

基本的に原神に対応するものしかない。
秘境、地脈、フィールドボス、週ボス、螺旋。

雑魚ワラワラの戦闘はつまらない。怯みを取りながらただゴリ押すだけで、逆転反撃等はほぼ機能せず、集敵等で"うまくやる"余地もほぼない。
一方でボスコンテンツはきちんと楽しい。(まあまだバランス調整不足感はある)
エリート級の動きをもうちょっと練って、雑魚湧き系コンテンツを強めのエリート級とのタイマンメインにする、とかの方向になるとこのゲームの強みを生かせそう。

実質螺旋の前進基地(1~8層相当)・原点研究所(9~12層相当)について。
原点研究所では3ステージクリア x 3PT x 4層で合計36戦闘になる。

  1. 各ステージは1ウェーブのみで追加湧きなし
  2. 1PTずつ3ステージ連戦

2の話を原神っぽく例えると、「第1PTが1間⇒2間⇒3間クリア⇒(次のPTの編成)⇒第2PTが1間⇒2間⇒3間クリア⇒(次のPTの編成)⇒第3PTが1間⇒2間⇒3間クリア⇒次の層へ」という流れになる。
PT編成を後から行えるので、途中でミスった・PT構成変えたい・育成を反映させて再挑戦したいのような場合も踏破済みPTの部分からやり直す必要がない。(さすがに踏破済みPTで使用したキャラは使用不可だけど)
これを利用し各PTで強武器や音骸を使いまわせるのでかなり有利な仕様。のはず。
なお全ステージに制限時間はあるが緩めかつ報酬に差異なし。最下層のみ、各PTの3ステージ目だけ異なり、3PTの合計タイム次第で追加報酬がもらえる仕様だった。

CBT時点では最下層は緩めの設定だったようで、「足りないリソースで半端に育ったキャラ使って協奏エフェクト最大活用」よりも「集中育成した単騎編成でアクションのプレイングスキル任せ」の方が立ち回りとしては強かった。(最大値の高い前者までは要求せず、後者の時点でクリアできる水準だった=総リソースが足りないCBTでは後者を目指す育成方針が正解ムーブだった、の意)
協奏エフェクト使うのがこのゲームの想定する方向性だと思うので何かしら調整入れるだろうけど、単に敵を硬くするのではなく、キャラ個人の恒常火力を落とす・連携スキル強化・QS系ムーブでも逆転反撃取りやすい調整(エフェクト緩和や判定の出の速さ)などの方針だと3人PTの意味を強められそう。アクション部分に集中するだけでクリアできるなら、スキル回しの負荷が軽い単騎の方が楽なのは確かなので。

おわりに

以上、鳴潮CBTの感想でした。

一言でいえばアクション偏重の原神なので、SEKIROを複数周やるようなタイプとかにはこっちの方が合うと思う。あと陰鬱なアートワーク、クリーチャーとかミュータントという表現が合うエネミーとか。そういうのが特別好きでない限り、すでにコンテンツボリュームがある原神でいいのでは、になってしまう。(あっちは結局ミニゲームだらけなのがアレだけど)

オープンワールドの探索自体は好みが分かれると思うが、個人的にはこちらの方が利便性は高く報酬も多い一方で風景に力が入ってないのは大きなマイナスに感じた。

年内に再度国内CBTを実施予定とのことで、まあまだまだブラッシュアップの期間が続くと思われる。

追記:
年内にCBT2が開催できず、大きく作り直していたというインタビューが上がっていたのでサービスインはまだだいぶ先かな……。
と思っていたら急に近い日時で発表された。初報からCBT1までの期間も短かったし、KURO GAMESの開発力がかなり高いっぽい雰囲気。オープンワールド系のライブサービスは開発・運営母体の体力と開発力が伴わないと厳しそうに思っていたけど、少なくとも後者については十分ありそう。