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基本は自分用の備忘録

【Steam】NieR:Automata感想

下書きだけして忘れていた。

NieR:Automataのプレイ感想。

 

昨年末のクリスマスセールからようやくSteamを利用し始めたため、そのとき対象にならなかった本作はスルー。

そうしたらFF14でのコラボ発表の後になってお得なパックを売り出したのでこれ幸いと購入。

ほぼすべてのコンテンツを消化した(あとは釣りとDLCのみ)ので、感想をまとめておく。

 

 

 

よかったところ

・移動が楽しい

・映像がきれい

・世界がしっかり作りこまれている

・音楽がかみ合っている

・難易度の調整段階幅が非常に広い

ハクスラ的な爽快感のある戦闘

・武器、戦闘モーションが作りこまれている

 

 

・移動が楽しい

移動が苦にならないゲームはいいゲーム。特に回避で好き勝手動けるのが素晴らしい。というかこのゲームの回避、ほぼあらゆるモーションをキャンセルできて、無敵時間が長く、瞬発力が高く、空中でもほぼ同じ動きができて、そのくせ回数無制限という異様な高性能を誇る。正直なところ回避ゲー。

また通常歩行からダッシュへの切り替えが回避によるスイッチ方式なのもストレスレス。移動中にダッシュボタンを押し続ける必要がない。

 

・映像がきれい

PS4のソフトとしてはおそらく最上位クラス。PS4持ってないけど)

2周目からFARMOD?を入れてグラフィック関連の最適化がされた状態でプレイしたがあまり違いが分からなかった。

ただ、キャラクターや武器などはきれいに見えるし、建物の遠景などもリアルに感じられた一方で、MAP上のオブジェクトはけっこうポリゴンが粗く、全体的に霞がかかったような空気遠近のようなエフェクト(FOG?)が強くて風景を楽しみづらい。またムービーシーンではFPSがガタ落ちする。(そこそこいい性能のゲーミングPCのためスペック不足ではないはず。ローカライズがかなり雑らしいと聞いたからそのせい?)

 

・世界がしっかり作りこまれている

自分は過去のヨコオ作品はプレイしておらず、ネットで一通りの設定を予習して本作プレイ、の流れ。(本作での重要なネタバレ(人類の現状)は推測できているが、エミールの追憶や東京デパート地下キャンプ、仮面の国あたりは知らなかった程度。)

単にメインクエストを進めていくだけだと世界の表面をなぞるだけになってしまい、作りこまれた部分にあまり触れない。サブクエストをクリアしていくことでようやく世界の深みが見えてくる。(メインクエストを進める最中にサブクエストもある程度消化している、という前提でシナリオが作られているように感じたが、それならそれでE型の話あたりはもっと導線しっかり作るべきだったと思う。)

ただし、マップ全体でみると「作中世界」として出てくる範囲は少し狭く、それぞれ必要最低限の要素を組み合わせてエリアを作った雰囲気がある。つまり横方向の広がりはそこまででもない。(結局Repricantとほぼ同じ舞台にしているというのもある。)

縦方向、つまり時間経過や歴史の話では、語られている部分どうしの間の空白を大きくとっているためにかなりガバガバ。過去作でもあとからいろいろな媒体であれこれ補足していくビジネスモデルで通してきたみたいなので、意図的なものだとは思う。(一部キャラの掘り下げがほぼなされず、ギリギリ考察できなくもない、くらいの情報しかなかったりしたのはマイナス印象。)

 

・音楽がかみ合っている

あまり主張してこないのもあって影が薄いが、映像面の雰囲気とかみ合う良曲が多い。一部サブクエ達成時にBGMが変わるあたりは凝っている。手ごわいボス+テンションのあう曲、という印象付け王道パターンはなかった。個人的に耳に残りやすかったのは遊園地廃墟の通常BGM。

 

・難易度の調整段階幅が非常に広く細かい

単純に戦闘全てオートにできるEASYから、ワンパン即死のVERY HARDまでの幅広い難易度が選べる、しかもいつでも切り替え可能、というのがまず一点。

それに加えて、オート系プラグイン(EASY専用品以外にもオートアイテムなど)の有無やロックオンの有無、HUD系・戦闘系・便利系のプラグイン選択の自由度、明確なレベリング場所の用意等々、難易度の調整幅が広いだけでなく細かい。(HUDを代償に戦闘能力を上げられるゲームを初めて見た。)

基本がアクションゲームというのもあって、そのあたりの配慮は素晴らしい。逆に言うと、開発側としてはゲームの難しさ(とそれを乗り越えたカタルシス)ではなく、アクション、シナリオ、世界観あたりをメインに楽しんでほしいわけだ。

 

ハクスラ的な爽快感のある戦闘

モーションが派手で多彩、初期装備もきちんと強化すれば最後まで使える、レバガチャでも勝手にコンボがつながる、回避で行動キャンセル・離脱ができる、ジャスト回避でディレイ表現に加えて強力な攻撃が使えるようになる、戦闘の一部をオートでサポートしてくれる、ドロップは近づけば自動回収できる(というか自動吸着プラグインが快適すぎて手放せなくなるだけ)等々、戦闘でのストレスの少なさは素晴らしい。

一部の連続攻撃に続けて引っかかる、電気をまとっている敵に物理攻撃ができない、といった点もアイテムやプラグインで補えるようになっている。

あとは通常射撃がオンオフ切り替え方式だったりすると楽だったが、最大強化で連打>押しっぱなしになったりというギミックを考えるとまあ不満点に挙げるほどでもないように思う。

 

・武器、戦闘モーションが作りこまれている

戦闘の爽快感の話にも繋がるが、最終的に初期装備が非常に優秀なのが悔やまれるほどに、かなりのリソースが充てられているように感じた。

武器の歴史システムも力作。一部の武器は過去作についての知識があるとより楽しめた。

 

以上、プラスに思った点。(一部マイナスの話もあったのはご愛嬌)

 

 

以下、マイナスに思った点。

・決定とキャンセルの非統一

・ロードが遅い

・セリフ再生中の行動不可時間

・唐突なデッドエンド

・ひたすらハッキング

・一部エンドの回収作業

・騎乗のつっかかり

・ウィンドウとフルスクリーンの切り替え

 

 

・決定とキャンセルの非統一

これは本当にどうしようもなかった。ゲーム内で統一されていない以上、ゲーム外で割り当てを変えても対策できない。マップ上でキャラクターを操作しているときの爽快感とは真逆のプレイフィールで、非常にストレスが貯まった。

というか決定/キャンセルに限らず、タイトル、アクセスポイント、メニュー画面(プレイ中のやつ。プラグインとかサブクエストとか見られる画面)のいずれも直観的な操作がやりづらかった。正直このあたりのUIに関しては全く擁護できない。

 

・ロードが遅い

セーブ/ロードのシステムと世界観のすり合わせはうまいと思う。そしてそれを表現する一端としてのロード画面中の表示もよいと思う。が、どうしても読み込みが遅い。

おそらくローカライズで遅延時間を変更しなかったせいだと思うが、これはそこそこストレスにつながった。(たとえばMHWではクエスト出発時の遷移時間などで遅延をそろえずスペック依存で行っていたため、STEAM版でプレイする上では快適だった。)

特にチャプター選択によりロードが増える3周目以降では、(プレイ内容の大半がマラソンになるのもあって)とてもつらかった。

 

・セリフ再生中の行動不可時間

これまた3周目以降で気になり始める要素だが、操作可能場面であっても会話が挿入されるとアクセスポイントが使用不可になったりNPCに話しかけられなくなったりするのがすさまじくうっとうしい。なぜ会話スキップ機能を実装しなかったんだ。ロード時間の不満にも通じるが、プレイしている最中(ちょっと表現が難しい。中の人がコントローラーを握っている状態とでもいうべきか)に待機時間が生じるのは、実は思っている以上にマイナス要素。個人的には、対人ゲーム(スマブラとかがイメージしやすい)で潜在的なイライラにつながりやすい要素は操作不可能な拘束状態だと思う。煽りプレイや理不尽な判定は顕在的なイライラ。

 

・唐突なデッドエンド

アジ許さない。

オートセーブのないRPGで、死んでも回収に行けば実質デスペナなしになる仕様。その前提でプレイしているところに、唐突なバッドエンドでやり直しを要求するのはいかがなものか。

もうちょっと何とかならなかったのか……と思わずにいられない。何かしらの救済仕様があるならこのバッドエンドのシステムでも許せた。

 

・ひたすらハッキング

ネットで見ていても不評の多かった部分。シューティングや2D操作に関しては正直そこまで気にならなかったが、ハッキングはかなり負担になった。面倒だったのでEASYで片づけたが、それでもプレイが細切れにされるのはかなりうっとうしい。根っこはロードやセリフの不満に近い。

これと回避や近接攻撃におけるプレイフィールの不利も相まって、9Sの操作はあまり印象が良くない。

 

・一部エンドの回収作業

ロード、セリフ、ハッキングもかぶってくる部分ではあるが、ひどかったのは2Bのウィルス関連と、塔への侵入関連。特に前者は最悪のプレイフィールに加えて所要時間も長い。

個体データ埋めのランダム要素と同じくやりこみコンテンツだし、いずれも重要なシーンなので調整しづらかったのは確かだろうが、それでももうちょっと何とかしてほしかった。

 

・騎乗のつっかかり

これは騎乗中の旋回性の悪さなどと同じく、「相手が生物だから」であえて入れた要素だとは思うが、マラソン時はなかなかストレスが貯まる。(高速走行エミールが出なかったときのイライラが混ざっているのは否めない。)

 

・ウィンドウとフルスクリーンの切り替え

おま環の可能性もあるので大きな声では言えないが、フルスクリーンでプレイ中にAlt+Tabで裏のブラウザを前に持ってくると、勝手にウィンドウモードに切り替わってしまう。ウィンドウモードでの解像度設定が反映されなかったり、ウィンドウ位置が動かせなかったりしたのはFARMODを入れてからだったと思うので、おそらくそれが悪さしていたんだと思うが……。

 

 

 こんなところ。

フィードバックがあれば改善できる要素、コストの関係上直しにくい要素、ゲーム体験上譲れない部分に関わる要素、そもそも技術的にハードルがある要素のそれぞれが(おそらく)絡まっているので、まったくストレスのない状態にもっていくのは難しいのだろう。(そもそもプラス点もマイナス点も個人的な感想だが)

 

 

まとめ

総評としては、

 キャラを動かす部分はとても楽しい。

 キャラを動かさない部分はストレス大。

 アクション苦手でも全く心配いらない。

 シナリオがよくわからなかったらレプリカントをやれ。

 

 

 

以上。

しばらくは絶アルテマで忙しいだろうけど、次はFF15をやるつもり。

FF14とのコラボイベントの感想を見るに、どうやらノクト君の未来には暗雲立ち込めているようで……彼の言動には最初モヤっとしたが、素晴らしいギミック理解力を持っているのでちゃんと報われてくれ~~~~~。